カーシェアの乗り捨ては原則不可。乗り捨て実現方法を勝手ながら考えてみた

カーシェアでの乗り捨ては、以前は、法律上、提供することはできなかったが、2014年9月の法改正により乗り捨てサービスをできるようになった。

これをきっかけに、カーシェア各社は乗り捨てサービスを提供しようと、試験的に運用開始し、一部のエリアでは乗り捨て可能ではあるが、残念ながらほとんどのエリアで乗り捨ての試験サービスは終了してしまいました。

本記事では、

・現在(2019年5月)、乗り捨てのできるカーシェア会社と利用できるエリア
・カーシェアの乗り換えサービスが普及しない理由
・個人的に勝手に考えた乗り換えサービスの実現方法

を紹介します。

2019年5月現在、乗り捨て(ワンウェイ)ができるカーシェア会社と利用可能なエリア

タイムズカーシェアの乗り換えサービス

タイムズカープラスでは2か所で乗り捨てサービスを利用可能です。

関西国際空港(関西空港)⇔大阪国際空港(伊丹空港)

国際線から国内線、もしくは国内線から国際線に飛行機を乗り継ぐ人は、大きな荷物を持っていることも多いため、きっとカーシェアのニーズがあるのでしょう。

ただ、乗り捨て料金は御覧の通り少し高めだ。
これは乗り捨て料金であり、通常の利用料金も発生する。

・関西空港→伊丹空港:3,240円
 ※連絡橋通行料も別途必要

・伊丹空港→関西空港:4,160円

また、これは試験サービスであり、いつか終了してしまうかもしれません。

千代田区、中央区、港区、文京区、台東区、墨田区、江東区

「Times CAR SHARE × Ha:mo」というサービス名で乗り捨てサービスを提供中です。

カーステーションは御覧の通り23か所あり、この23か所であれば、どこに乗り捨ててもよい。
カーステーションの詳細は、公式ページ「ステーション一覧」をご参照ください。

「Times CAR SHARE × Ha:mo」のステーション

利用できる車種は、1人乗り用の電気自動車のみです。
通常のタイムズカーシェアで扱うクルマは利用できない。

「Times CAR SHARE × Ha:mo」で利用する自動車

利用料金は、206円/15分。
タイムカーシェアと同金額ですが、パック料金を利用できません。
なお、乗り捨て料金はかからない。

これも試験サービスで、試験期間は2019年4月1日~2019年9月末となります。

e-シェアモビの乗り捨てサービス

e-シェアモビは、1か所で乗り換えサービスを提供中です。

福島県浪江⇔富岡ステーション

車種は、リーフ
料金は、1時間1,000円

e-シェアモビの乗り捨ては上記の1か所だけではあるが、e-シェアモビは、将来、乗り捨てサービスを本格的に提供するのではないかと期待している。

なぜなら、e-シェアモビのHPのQAサイトを見ると、乗り捨てサービスは1か所でしか提供していないにも関わらず、なぜか乗り捨てに関するQAが充実しているからだ。

乗り捨てサービスの提供に備え、すでにHPは準備が整っている状況である。

カレコの乗り捨てサービス

残念ながら、提供されていません。

Q.乗り捨てはできますか?
A.できません。会員の皆様でシェアしていただいておりますので、借りたステーションへ返却していただく必要があります。
【引用元】カレコの公式サイト

オリックスカーシェアの乗り捨てサービス

残念ながら、提供されていません。

なお、2014年9月1日~2015年3月末の7か月間に、横浜エリアで「smaco」というワンウェイ可能なサービスを試験運用しましたが、終了しています。

詳しくはこちら↓

国内初、ワンウェイ(乗り捨て)方式のカーシェアリングを開始~9月1日より、横浜市内8拠点で実施~

dカーシェアの乗り捨てサービス

残念ながら、カーシェアの乗り捨ては提供していません。

ただ、dカーシェアはカーシェアだけでなく、レンタカー、マイカーシェアを利用することができます。
もちろん、レンタカーを利用するのであれば、乗り捨て可能。
マイカーシェアもクルマのオーナの了解が得られるのであれば可能であろう。(そんなオーナはいないでしょうが)

カーシェア各社の乗り捨てサービス提供状況
タイムズカーシェア

・関西国際空港(関西空港)⇔大阪国際空港(伊丹空港)

・千代田区、中央区、港区、文京区、台東区、墨田区、江東区

e-シェアモビ

・福島県浪江⇔富岡ステーション

カレコ

・提供していません。

オリックスカーシェア

・提供していません。

dカーシェア

・提供していません。

カーシェアの乗り捨てサービスが普及しない理由

冒頭で記載しましたが、2014年9月の法改正によりカーシェア事業社は乗り捨てサービスを提供できるようになりました。

しかし、上記の通り、残念ながら、乗り捨てサービスは、一部のカーシェア会社がごく一部のエリアのみで提供しているのに留まっている。

なぜ、カーシェアの乗り捨てサービスは普及しないのだろうか。

その理由は、法律上の課題、運用上の課題があるためである。

これらの課題を解決しなければ、乗り捨てサービスは普及しないだろう。

「乗り捨て先にカーシェア専用の駐車場を準備しなければならない」

現行の法律では、「乗り捨て先にカーシェア専用の駐車場を準備しなければならない」となっている。

これでは、乗り捨て用に多くの駐車場を空けておく必要があり、これでは採算がとれるわけがないでしょう。

この法律の意図は、街中に乗り捨てされないようにすること、クルマの管理場所を明確にすることでメンテナンスなどの管理をしっかりできるようにするということであろう。

それではあれば、「乗り捨て先にカーシェア専用の駐車場を準備」ではなく、カーシェアを出発するまでに「乗り捨て先に駐車場を確保しておくこと」で十分だ。

タイムズでは、「b-times」というサービスを提供している。

b-timesとは、webから駐車場を予約するサービスである。このサービス(仕組み)を使えば、カーシェアを利用開始するまでに乗り捨て先の駐車場を確保することは簡単だ。

一方、海外ではどうなっているのでしょうか?

ダイムラーが提供するカーシェア「CAR2GO」は乗り捨て可能

ダイムラーが欧米や中国で行っている「CAR2GO」というカーシェアは乗り捨てが可能である。

LIGARE(リガーレ)』の記事によると、「CAR2GO」は、2008年10月にサービス開始。2018年上期に利用者は330万人。前年比25%増加となっており、絶賛拡大中である。

なぜ、海外では乗り換えサービスが実現できているのか。

それは、「専用のステーションを設けず、路上や公共の駐車場など、どこでも乗り捨て可能」だからでしょう。

日本とは違いすぎます。。。

狭い日本では、路上に乗り捨ててもよいということになることはまず考えられないでしょう。

CAR2GOで利用できる車種

日本の法律が緩和され、「乗り捨て先にカーシェア専用の駐車場を準備」すればよいとなったとしても、クルマを元のカーステーションに戻さなければ、利用者が利用できなくなってしまう。

このため、乗り捨てサービスを実現するには、乗り捨てしたクルマを早く、低コストで元のカーステーションに戻すか運用面の課題を解決する必要がある。

カーシェアの乗り捨てサービス実現方法を提案

乗り捨てのクルマを早く、低コストで元のカーステーションに戻す方法を勝手に考えてみた。

乗り捨てしたクルマを早く低コストで元の場所に戻す方法

回送専門業者に委託

まずはだれもが思いつく案かと思いますが。。。

回送業者とは、クルマをある地点から別の地点に運んでくれる業者である。

レンタカーが乗り捨て可能なのは、乗り捨てしたクルマを回送業者が元の営業所に返却しているからである。

例えば、MEBIUS21という回送業者がいるようです。

乗り捨てしたカーシェアも同様に回送業者がクルマを元のカーステーションに戻せばよい。
ただ、当然ながら回送業者にお願いすると低コスト化は難しいでしょう。

Uber eats配達員のすき間時間を活用

長距離の回送ができないが、Uber eats配達員のすき間時間を活用する。
Uber eatsの配達は、食事時間に注文が集中するので、空いている時間帯がある。

また、Uber eats配達員の中には、自分の自転車ではなく、バイクシェア(サイクルシェア)を利用しており、自転車の乗り捨てができる。

回送するクルマまで自転車で行き、自転車を乗り捨てし、クルマを回送。
再びバイクシェアを利用し、配達業務を再開すればよい。

トヨタレンタカー「片道GO」の仕組みを活用

「片道GO」とは、トヨタレンタカーが提供するサービスで、「都内⇔大阪・京都」間のみであるが、24時間利用で2,160円という破格の利用料でレンタカーを利用できる。

これは、乗り捨てされたのクルマを回送業者に依頼せずに、クルマの返却先に向かう人に格安でレンタルしてしまい、お客さんに回送をお願いしてしまうという方法である。

この仕組みをカーシェアでも活用し「返却先のカーステーションに向かう人」に格安もしくは多少の料金を支払ってでも貸出してしまう。

クルマを元の場所に戻さず、乗り捨て可能にする方法

今までの提案では、「乗り捨てしたクルマは元の位置に戻す」方法でしたが、そもそも元の場所にカーシェアを戻さなくてもよいのではないだろうか。

利用者の立場からすると、普段利用しているカーステーションのクルマの車種が変わってしまうのは困るので、同じクルマを戻すのではなく、同じ車種の別のクルマを配備すればよいだろう。

この方法であれば、乗り捨てされたクルマの再配備は格段に楽になるだろう。

ただし、現状、下記の法律により、乗り捨てしたクルマは元の場所に戻さなければならず、実現できないため、法改正・緩和が必要である。

・1台1か所の車を保管する駐車場を準備する必要がある。
自動車の保管場所の確保等に関する法律の第1条参照

・駐車場はクルマの保有者の住所から2km以内とする。
自動車の保管場所の確保等に関する法律施行令の第1条参照

まとめ

現在、タイムズカープラス、e-シェアモビがごく一部のエリアのみしか、カーシェアの乗り捨てサービスはできない。

乗り捨て実現に向けて、勝手に考えてみたものの、法律の問題・運用の問題があり、乗り捨てできるのようになるにはしばらくかかりそうである。

法が改正され、ICT技術を駆使し、もっと頭の良い人が考えれば、きっと乗り捨てサービスは実現できるでしょう。